こんにちはヤマピー(@yamapyblack)です。

先月、1ヶ月ほどドイツのベルリンに滞在していました。
ホテルではなく、Airbnb(エアビーアンドビー)を使って、ドイツ人の家で暮らしました。

実際にドイツで暮らした経験と、ドイツに関する諸々の情報を総合し、「ドイツVS日本」と題して、ドイツと日本を比較してみたいと思います。

共に第二次世界大戦の敗戦国であるドイツと日本。
比較することで改めて日本の良さ、そして改善点が見えてくるのではないでしょうか。

  • 基本情報
  • 社会編
  • インフラ編
  • 暮らし編
  • 総括

ドイツと日本の比較【基本情報】

人口

  • ドイツ:8279万
  • 日本 :1億2680万人
    (2017年)

面積

  • ドイツ:357,400 km²
  • 日本 :378,000 km²

GDP

  • ドイツ:3兆6770億ドル
  • 日本 :4兆8720億ドル
    (2017年)

どれもわずかに日本のほうが上ですが、だいたい同じくらいの規模と言えそうです。

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ドイツと日本の比較【社会編】

働き方

  • ドイツ:★★★★★
  • 日本 :★★☆☆☆

ドイツは星5つ、日本は星2つで、ドイツの勝ちです。

ドイツ人は朝早くから働き、帰りも早いのが一般的です。
残業はほとんどありません。

ドイツ:1,356時間
日本 :1,710時間

全就業者平均の1人当たり年間実労働時間(OECD・2017年)

ドイツ人は有給休暇もバッチリ取得します。
ここは日本とは決定的に違う点ですね!
3週間くらいまとめて休み、バックパッカーとして世界を周る人が多いです。

ちなみに、一人あたりのGDPもドイツのほうが上です。
日本は長時間労働の割に、効率が悪いと言っていいでしょう。
(働いていない人が多いという要因もありますが)

一方、働く時間が短いというのは、融通が効かないことの裏返しでもあります。
ドイツは仕事の役割分担がかなりきちんとされており、自分が担当している仕事しかしません。

日本人は他人の仕事を手伝ったり、気を利かせて誰もやっていない仕事をやったりします。
ドイツ人にそれは期待できません。

女性の社会進出

  • ドイツ:★★★★★
  • 日本 :★☆☆☆☆

現在のドイツの首相は女性であるメルケル首相
ドイツは女性の社会進出が進んでいます。

男女平等度ランキング
ドイツ:14位
日本 :110位

https://www.weforum.org/reports/the-global-gender-gap-report-2018

なんでも、ドイツ人の女性の声が低くなっているというデータがあるそうです。
ビジネスの場では、低い声のほうが信頼感があるからでしょうか。

ドイツでは男女ともに、異性の気を惹くという感覚が薄い気がします。
ドイツ人の服装はいまいち地味ですし。

少子化・高齢化

  • ドイツ:★★☆☆☆
  • 日本 :★☆☆☆☆

日本は世界一の少子高齢化大国です。
一方のドイツも、状況は似ています。

出生率(2016)
ドイツ:1.50
日本 :1.44

人口ピラミッドの形はさほど変わらないですね。

ただ、感覚的にはドイツのほうが子供をよく見かけます。
自転車道が整備されており、子供を乗せた自転車が多いこと。
また、バスや電車にベビーカー用のスペースがあり、そこにベビーカーをよく見かけること。

ドイツのほうがわずかに子育てしやすい環境だと判断し、ドイツは星2つとしました。

教育

  • ドイツ:★★★★☆
  • 日本 :★★★☆☆

日本は、学力テストの結果はまずまずですが、大学生が勉強しないなどの問題があるため、星3つとしました。

大学の世界ランキングも全体的にドイツのほうが上位です。

ドイツの大学受験ですが、鬼のように論述が出ます。1科目4時間くらい論述させます。
日本のセンター試験とは大違いですね。

加えてドイツの大学受験は、高校の成績が関係するので、普段からしっかり勉強していないと大学に行けません。
しかも、大学に入学できたとしても、卒業するのは超困難
真面目に授業受けてテスト受けても、単位を取れるとは限りません。

その分、ドイツの大学の成績は社会的にかなり信用があります。
就職では間違いなく有利。

日本では、サークル活動やアルバイトをがんばることが就活で勝つ秘訣、みたいになってますね笑

一方で、ドイツを星5つではなく4つにしたのには理由があります。
それは、小学4年生で人生が決まってしまうからです。

小学校は4年で卒業。
ここから進路が大きく3つに分かれます。

  • ギムナジウム:大学進学コース
  • 実科学校:工業高校や商業高校への進学コース
  • 基幹学校:中卒コース

この進路によって将来は決まったようなものです。
小学4年生といえば10歳。
10歳で人生が決まる。ちょっと早すぎはしませんかね。

※このあたりの詳しいことはこちらの本に書いています。

その点日本は、大学受験や就活で一発逆転できる機会が与えられています。

まあ、どちらも善し悪しあるということでしょうね。

ここまではドイツの圧勝です。
しかし、実は交通機関などのインフラ面では日本の圧勝です。

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ドイツと日本の比較【インフラ編】

交通

  • ドイツ:★★★☆☆
  • 日本 :★★★★★

私はベルリンの郊外に暮らしていたのですが、電車は30分に1本くらいでした。
概ね時間通りに来ますが、遅れる時は40分くらい遅れます。
また、ストライキも日常茶飯事です。

日本の公共交通機関は、世界一時間に正確と言っていいでしょう。
加えて振替輸送など、トラブル時の対応も親切です。

ドイツの田舎で電車が停まると悲惨らしいです。
トラブルが発生しても謝る気が全くなく、電車が引き返して終了、などがザラにあります。

詳しくはこちらの本を読んでみてください。状況がとてもよくわかります。

とは言え、ドイツも自転車道が整備されていることや、バスやトラム(路面電車)など様々な交通機関が充実しているため、星3つとしました。

物流

  • ドイツ:★★☆☆☆
  • 日本 :★★★★★

わざわざ『物流』という項目を用意させていただきましたが、ドイツの物流はクソです。
郵便物が届きません。

「明日荷物届きます」と言われて、明日荷物が届かない。
連絡すると、「担当者に聞かないとわかりません」と。
ようやく担当者に問い合わせてもらうと、「忘れてました」と。

日本では2時間単位で時間指定ができますが、そんなことができるのは世界で日本だけです。
世界の奇跡ですね。
日本人は午前中指定をして、正午過ぎるとすぐにイライラする国民です。
(昨今、日本の宅急便業界は社会問題になっていますが)

また、ドイツにはきちんとした郵便局がありません
私はドイツから国際郵便を出したのですが、街のタバコ屋みたいなところで出しました。
その店は老夫婦がやっており、タバコやエロ雑誌を販売している小さな店でした。

出典:http://dr-zwamp-horarechan.doorblog.jp/archives/5239137.html

本当に届くのか?と心配でなりません。。。

まあ、世界には物流がない国もたくさんあるので、星2つにしておきました。

治安

  • ドイツ:★★☆☆☆
  • 日本 :★★★★★

ドイツは治安がいいとは言えません。

背景には移民の急激な増加があります。
ドイツは、シリア難民などを人道的立場より積極的に受け入れました。
それは素晴らしいことですが、あまりに急激に人数が増えすぎて、街には移民の失業者が溢れています。

地域によって治安の差があるので、治安の悪い地域には本気で近づかないほうが身のためです。
アジア人は狙われやすいですし。

ちなみに私は、ベルリンのマクドナルドでスマホを盗まれました(T_T)
机の上にスマホを出したまま、食事をしていたのが悪かったです。
ドイツのファーストフード店やスタバで、スマホを机の上に置いておくのは厳禁です。
気をつけましょう。

日本ではそんなことは起こりませんね。

最後に「暮らし」面ではどうでしょうか。
ドイツのサービスは決して充実しているとは言えません。

ドイツと日本の比較【暮らし編】

サービス

  • ドイツ:★★☆☆☆
  • 日本 :★★★★★

これは働き方の完全に裏返しになりますが、ドイツのサービス水準は高くありません。

まずコンビニは存在しないです。
スーパーは中心部の一部を除き、日曜は休みです。

店員さんの愛想はあまりよくないです。
特に閉店間際にお店に行くのはおすすめしません。
例外的に、チップを払うレストランでは愛想がよいです。

日本は世界最高水準のサービスを誇る国ですが、やりすぎ感はありますね。
従業員の犠牲の元に成り立っているサービスかと。

食事

  • ドイツ:★★★☆☆
  • 日本 :★★★★★

ドイツの主食はパン
それからパスタと、ソーセージ、ハムなどの加工肉、普通の肉と野菜。
それからチーズなどの乳製品。
そしてイモです。

ソーセージやハムの種類は日本より圧倒的に豊富です。
それからチーズ。こちらもヨーロッパ各地のチーズが安価で取り揃えられており、美味しいです。

おいしいのですが、食事のレパートリーが豊富とは言えません
米も一応売ってましたが、1種類くらいしかありません。
そば、うどん、ラーメンはもちろんないです。

ドイツ人はそもそも食事はあまり重視しないみたいです。
温かいものは1日1食くらいが普通だとか。
同じヨーロッパだと、イタリアやスペインのほうが食文化が栄えています。

とは言え、ドイツでもレストランの食事はとてもおいしいですよ!
味が濃厚でボリュームたっぷりです。

補足ですが、ドイツは白ワインが有名です。
特に「リースリング」というブドウの品種が有名です。
「エノテカ・オ」で探してみると出てきます。

エノテカ・オンライン

現地のスーパーにもたくさんワインが置いてますので、ぜひ飲んでみてください。

住まい

  • ドイツ:★★★★☆
  • 日本 :★★★☆☆

ベルリンの家賃は東京より少し安い程度です。
世界的に見ると、ドイツ、日本とも地価は高いですね。

ドイツの家は古い建物が多いです。
しかし、中は広くて立派。木造ではないので、頑丈です。
日本のように「スクラップ・アンド・ビルド」ではなく、古い家を長く使うのがドイツ流です。

私はAirbnb(エアビーアンドビー)を使ってドイツ人の家に1ヶ月滞在していました。
部屋のインテリアはオシャレだと思いました。

ドイツ人はインテリアにはお金を使うようです。

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ドイツと日本の比較【総括】

社会編

  • 仕事・働き方
    • ドイツ:★★★★★
    • 日本 :★★☆☆☆
  • 女性の社会進出
    • ドイツ:★★★★★
    • 日本 :★☆☆☆☆
  • 少子化・高齢化
    • ドイツ:★★☆☆☆
    • 日本 :★☆☆☆☆
  • 教育
    • ドイツ:★★★★☆
    • 日本 :★★★☆☆

インフラ編

  • 交通
    • ドイツ:★★★☆☆
    • 日本 :★★★★★
  • 物流
    • ドイツ:★★☆☆☆
    • 日本 :★★★★★
  • 治安
    • ドイツ:★★☆☆☆
    • 日本 :★★★★★

暮らし編

  • サービス
    • ドイツ:★★☆☆☆
    • 日本 :★★★★★
  • 食事
    • ドイツ:★★★☆☆
    • 日本 :★★★★★
  • 住まい
    • ドイツ:★★★★☆
    • 日本 :★★★☆☆

10項目で比較した結果、5勝5敗の引き分けという結果が終わりました。

働き方や制度はドイツのほうが整っていますが、生活するなら日本のほうがよさそうですね。

もしこれからドイツに行かれる方は、ぜひ参考にしてみてください。

参考にした本はこちらです。

ドイツに行くなら、Airbnb(エアビーアンドビー)がおすすめ。
ドイツ人の家に住んでみてはいかがでしょう。

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